トレンドカラーの決め方
アパレルやファッション関連で耳にすることがあるトレンドカラーは、実際のところどのように決まっているのか気になるものです。
いわゆる流行色にあたるものですから、コーデを考える上で重要なポイントになってきますし、気になるのが当然といえば当然です。
今年の色などともいわれるトレンドは、実は流行ってから確定するのではなく、機関によって決められているのをご存じでしたか?
今年の色などともいわれるトレンドは、実は流行ってから確定するのではなく、機関によって決められています。
その機関というのがインターカラーで、国際流行色委員会ともいう民間の色彩情報団体です。
インターカラーの設立は1963年にまで遡り、フランスとスイス、そして日本が中心となって発足しました。
当時、日本の代表を務めていたのは色彩学者の稲村耕雄です。
記念すべき最初の会議はパリで行われ、その後はドイツやベルギー、スペインやイタリアなど、ヨーロッパの国々が参加することになります。
アメリカも加わっていますから、インターカラーはまさに国際的な団体だといえます。
ちなみにインターカラーは非営利で、各国を代表する1団体が年に2回国際会議をして、トレンドカラーを決めることになっています。
トレンドカラーを決めている機関が存在していた!
その機関というのがインターカラーで、国際流行色委員会ともいう民間の色彩情報団体です。
インターカラーの設立は1963年にまで遡り、フランスとスイス、そして日本が中心となって発足しました。
当時、日本の代表を務めていたのは色彩学者の稲村耕雄です。
記念すべき最初の会議はパリで行われ、その後はドイツやベルギー、スペインやイタリアなど、ヨーロッパの国々が参加することになります。
アメリカも加わっていますから、インターカラーはまさに国際的な団体だといえます。
ちなみにインターカラーは非営利で、各国を代表する1団体が年に2回国際会議をして、トレンドカラーを決めることになっているのです。
2年も前から決められているトレンド色
春夏の流行色は6月、秋冬の流行色は12月に選定されるのが基本です。
選ばれた色はファッションや化粧品と工業製品まで影響が及び、24ヶ月後に流行することになります。
つまり、逆にいえば現在流行している色は24ヶ月前にインターカラーによって決められたものです。
春夏の流行色は6月、秋冬の流行色は12月に選定されるのが基本です。
選ばれる色は加盟する各国代表の色彩情報団体が、事前に選んだものを持ち寄って提案、議論を経て決まります。
ヨーロッパ開催の会議では、毎回プレゼンテーションで約500色が会議にあげられ、その中から20~30色程度が選ばれます。
余談ですが、インターカラーの加盟国は固定ではなく変動していて、それは中国や韓国といった日本以外のアジアの国も該当します。
日本を代表する色彩情報団体は日本流行色協会内に設けられている、インターカラー日本委員会です。
国際会議で選ばれたトレンドカラーは、各国の各業界で早い段階から流行色として情報が発信されます。
ファッションはすぐには生産できない点がある
ファッション業界においては選定された色が流行る24ヶ月後に合わせて、素材の検討や形状などが決められ、1年後には試作されたアイテムが展示会に並びます。
更に流行色が早く半年前には本格的に展示や発表が行われ、量産体制に入って小売店に流通します。
そして消費者に行き渡った色のアイテムが最新のコーデ、ファッションと認知されることになるわけです。
これはアパレル業界でも同様で、かなり早いタイミングで現在の流行色のアイテムの試作や展示、発表と量産が行われていることが分かります。
流行が作られていると考えると不思議な感じですが、流行する色の方向性が過去の傾向などから導き出され、それを参考にアイテムやコーデが生み出されると思えば頷けます。
もしインターカラーのような団体が存在せず、会議で流行色が決められることもなければ、アパレル業界に限らず流行の把握が遅れたり、認知にもタイムラグが生じるでしょう。
アパレルアイテムやコーデといった情報を扱う雑誌、テレビなどのメディアは、情報を集めて特集を組む必要があります。
当然ながらこれらの準備には時間が掛かりますし、情報発信までに時間が掛かってしまえば、情報が発信される頃には流行が終わっていることもあり得ます。
そうなっては困るので、まず最初に早めにトレンドカラーを決めて、それを元に作られたアイテムを雑誌やテレビが特集を組んで取り上げる形となっています。
こういった取り決めはアイテムを作るアパレル業界だけでなく、例えばヘアカラーにも関わります。
1回に20~30色が流行色として選ばれることから、特定色のみがトレンドと認められるわけではないです。 実際にどの色が人気を集めるかは選定から24ヶ月が経過しないと分かりませんし、そもそも好みの色を選ぶのは消費者自身です。
まとめ
トレンドカラーといっても押しつけられるものではなく、あくまでも流行りそうな色を選んでアパレルを始めとした業界が活用しているわけです。
国によっても実際に流行る色は異なりますし、勿論年齢層によっても違ってくるでしょう。
国際的に流行りそうな色を各国の団体が持ち寄り、話し合って決められることから、ある程度は予測の上に成り立っているといえるでしょう。
ヒントなしに自分でコーデを決めるとなるとハードルが高いですが、流行色というものが分かればそれだけでかなりアイテムが選びやすくなります。
組み合わせも考えやすくなりますし、ヘアカラーやネイルなども決めやすくなるはずです。
このように、消費者にとっても国際的な流行色が予め決められることによるメリットがありますし、だからこそ約60年ものあいだ続けられてきたのだと思われます。
同様の取り組みを行っているものにはパントンがあります。
パントンは色見本を作成している企業で、年に1回パントン・カラー・オブ・ザ・イヤーを発表しています。 結局のところ、どの色を好んだり選び組み合わせるかは自由ですが、少なくともトレンドカラーの仕組みを知ることで流行の情報がコーデに活かしやすくなるのは間違いないでしょう。